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バイオチップを高精度・高密度で作製する方法とは?

バイオチップとは

バイオチップとは、DNA、タンパク質、ペプチド、多糖類などを基板(チップ)上に多数配置し、チップ上でこれらに検体を反応させ、特異的に反応する分子や化合物などを一度に大量に検出できるデバイスです。

創薬や新薬開発のツールとして用いられているほか、インフルエンザウイルスなどの型判定やアレルギーの原因となる抗原の特定など様々な検査チップとして活用されています。

バイオチップの作製方法

DNA、タンパク質、ペプチド、多糖類などをチップ上に配置する技術としては、従来から電磁バルブ、ディスペンサ、ピン(ニードル)によるスポッティングが主に使われています。

近年、より多くの物質を高密度に配置するニーズが高まっているため、少量かつバラツキの少ない高精度のスポッティング手法が求められています。しかし、上記に示した従来の手法では現状のニーズの実現が困難であり、一定以上の品質の確保は困難であると考えてられていました。

微量分注技術「インクジェット方式」の提案

今回提案するのは上記課題を解決する“インクジェット方式”を使ったバイオチップの作製方法です。プリンターとして使われている技術を利用し、ピコリットル~ナノリットルオーダーの高精度分注により高密度のバイオチップ作製を実現します。また、インクジェット方式は超微量・高精度分注という特徴を活かし、センサーデバイスとしても応用されています。

以下にインクジェット方式(ピエゾ式)、電磁バルブ方式、ピン方式の比較表を示します。

表:ピエゾインクジェット方式、電磁バルブ方式、ピン方式の比較

⟺ スクロールできます
項目 インクジェット方式 電磁バルブ方式 ピン方式
液滴制御 ピエゾ素子の変位によるデジタル制御 電磁弁の開閉時間のアナログ制御 針先の液滴転写
吐出量 ピコ~ナノリットル ナノリットル ナノリットル
吐出量精度 2%以内 10%以内 30%以内
スポット形成速度
基板との接触 非接触 非接触 間接接触
大量生産対応
高密度化

微量分注技術「インクジェット方式」で得られるメリット

微量分注技術であるインクジェット方式を活用することで以下のメリットが得られます。

  • 微量液滴による高精細パターンの形成が可能
  • マスクレス且つ非接触での高速パターニング
  • 省エネ、省資源、少廃棄物などの環境に配慮した多品種小ロットOn Demand 生産
インクジェット方式では、1つのノズルから1秒間に1000滴以上を安定して形成することができるため、高速でスポット形成ができる上、インクジェットヘッドを複数搭載することで大量生産への展開や複数の試薬や抗体の同時スポットも容易に実現できます。

下図は遺伝子を検査するDNAチップです。予め塩基配列が明らかなDNA断片をチップ上に多種類配置し、検体と反応させることで、検体に付加した蛍光指標により検体のDNAを確定するものです。

DNAチップの応用においてもインクジェット方式により高密度かつバラツキの少ないマイクロアレイが実現できます。

図:インクジェットにより高密度アレイ形成されたDNAチップ




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