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エアロゾルジェット技術とは?

ピエゾ式インクジェット技術以外にも、世界には様々な微小液滴制御技術が存在します。
それぞれの技術には当然、強みと弱みがあり、用途に応じて様々な技術が使い分けられています。
そんな多くある微小液滴制御技術の中で、近年応用研究が盛んに行われ始めている「エアロゾルジェット技術」を皆様ご存知でしょうか?

エアロゾルジェット技術は、現在プリンテッドエレクトロニクスの分野を中心に活用されている技術であり、一部では既に生産用途で用いられています。
今後はプリンテッドエレクトロニクスの分野に限らず、他分野でも活用が進むと期待されている技術です。

エアロゾルジェット技術とは

エアロゾルジェット技術とは、微小液滴(ミスト)をガスで噴霧する技術です。
この技術では、10μm以下の微小液滴を作成し、ガスによって噴霧部(ノズル)に移送し、ノズルから基板に向けて噴射のOn-Offをデジタル的に制御することで、微細なパターン形成を行うことが可能です。

エアロゾルジェット技術の特徴

このエアロゾルジェット技術の特徴は、印刷時の基板-ノズル間距離が広い点、液の自由度が高い点、印刷可能な線幅範囲が広い(10μm~数mm以上※)点です ※ノズルに依存。

ミストを含むガスを噴射する印刷手法である上に、シース流ガスでミストを含むガス流の広がりを抑えているため、広い印刷ギャップ範囲で一様な印刷が可能です。
5mm程度の印刷ギャップでも印刷できるため、数mm程度の凹凸がある基板への印刷も可能です。
また、原理的には液をミスト化できれば印刷できるため、粘性500mPa・s程度の高粘度液を常温環境下で印刷することも可能です。

エアロゾルジェット技術の活用例

これらの特徴を用いて、凹凸のある曲面への配線印刷、アンテナやセンサーの作製における活用例が世界で多数報告されています。
例えば米国のGE社は、ガスタービンのブレードにこの技術を用いて歪みセンサーを形成し、このセンサーを活用してブレードの劣化を測定している例が報告されています。

なお、当社では新たにこのエアロゾルジェット技術を米国Optomec 社より技術導入し、この技術を用いた実験・試作サービスを開始いたしました。
他の技術との違いを把握したい方や、まずはこの技術の可能性を試してみたい方も、お気軽にご相談ください。

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