IJ Q&A

ライフサイエンス分野でのインクジェット応用事例にはどのようなものがありますか?

バイオチップ・マイクロアレイ

インクジェットは高速・高精度に液を並べる技術であり、その応用例として、よく取り上げられるのは検査デバイスなどで注目を集めているバイオチップやマイクロアレイです。インクジェットの小さな液滴が正確な位置に正確な量スポットされる特徴を活かした用途です。
下図は遺伝子を検査するDNAチップですが、予め塩基配列の明らかなDNA断片を多種チップ上に配列し、検体と反応させることで、検体に付加した蛍光指標により検体のDNAを確定するものです。このチップ上へのDNA断片の配列をインクジェットで行うことで、高密度かつばらつきの少ないアレイ形成を実現することができます。

アッセイ開発

創薬プロセスの生産性の点から、効率的なアッセイ開発が重要になってきています。インクジェット技術はピコ~ナノリットル領域における高精度分注を得意としており、その定量性を活かしハイスループットスクリーニングでも用いられています。
マイクロピペットよりも、はるかに分解能が高いピコリットル単位での分注が可能であり、これまでは分注精度などの点で実現困難だった超微量サンプルでの試験なども可能となっています。
また低分子化合物ライブラリーにおけるスクリーニングにとっても有用な手法であるとも言われており、分注量の再現性の高さを活かした定量的なデータ取得のために研究開発用途で使われています。

細胞のパターニング

インクジェットの液滴に、細胞を1つずつ入れて分注することで、細胞を一個ずつ狙った位置に並べることが可能です。細胞に限らず、ある特定の粒子のハンドリングにも応用可能であり、このように細胞などを自在にハンドリングする技術は,製薬や再生医療に応用されています。
下図は細胞を5×5のマトリックス状に1個ずつ配置したものです。

イムノクロマト検査

イムノクロマト検査はメンブレンに試薬を塗布し、尿や唾液をつけた時の発色で、細菌の有無を判定するものであり、インフルエンザ検査、妊娠検査をはじめ、最近では新型コロナウイルスの検査にも応用されています。
これまでは、マイクロリットルオーダーの分注機を用いたライン印刷が行われておりますが、そこには定量性が実現できないという課題が内在しており、これまではある程度の定量性までしか求められてきませんでした。
インクジェット技術は高精度塗布を得意としており、サンプル定量性を飛躍的に向上させることで、検査環境によらずに一定品質の評価を行うことが可能になります。
また、プリンターにも応用されている技術であることから、試薬などを文字状で印刷することも容易であり、従来は単なる色の付いたラインが表示されていた試験片に対して情報を付加することもできるようになります。


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株式会社マイクロジェット 技術営業グループ